時をかさねて、会話をかさねて。 時をともにする贈り物を。
田舎の祖父母の家まで、車で1時間半。 会うのはしばらくぶり。 手づくりの野菜とお米を送ってくれる度に、 電話でいつも「ありがとう」と連絡はしているのだけれど、 敬老の日をタイミングに会いに行こうと思った。
手紙でも電話でもなく、ましてやプレゼントを送るだけでもなく。 やっぱり顔を見るのが一番。 ちょっと前までは、身に着けるものを贈っていたけれど、 どんなプレゼントも、一緒にテーブルを囲んで、 お茶を飲むひとときの前にはかすんでしまうそんな気がして。 最近は「時をともにする」贈り物こそ大切にしたいと思っている。
助手席には、丁寧に包装されたお菓子の包み。 自分がおいしいと思った品だから、 2人にもこのおいしさを伝えたくて選んだ。 お茶の時間が待ち遠しい。
健康自慢の祖父は、万歩計を手に誇らしげだろうか。 お裁縫が得意の祖母には、手芸の手ほどきをお願いしたい。 これからも、一緒の時間を過ごしたいね。 元気でいてね… じんわりとした気持ちが胸にわいてくる。
祖父母の家が見えてきた。 時をかさねて、会話をかさねて。 絆も深まってゆく、そんな秋の1日。
贈り方のヒント……… ◆敬老の日には和菓子も喜ばれますが、バームクーヘンなど「年輪」を連想させるような洋菓子も喜ばれます。その方の趣味、嗜好に合わせて喜ばれるものを選びたいものです。 ◆健康志向の方には、甘すぎず、体にやさしい素材を使ったお菓子を贈ってみてはいかがでしょうか。
■写真は…秋田県産りんごを使ったパイ